2017年12月16日土曜日

それはちょっと困ります。その27。


あれ?そういえば、たまに谷崎母が谷崎さんの家に来て、お料理とかしてたんじゃなかったっけ…?

乙女の皆様は、喜んで彼氏のお部屋をお掃除されますか?

私は乙女として大失格かもしれませんが、彼氏の家から、一刻も早くエスケープしたくて、たまりませんでした。それほど谷崎さんのお家は、汚さに磨きがかかっています。とはいえ、谷崎さんが住む汚部屋は、汚部屋レベルでは序の口…なのではと思います。

しかし、例え汚部屋レベルでは序の口であっても、汚部屋には変わりはなくて。相変わらず玄関に足を踏み入れた瞬間から、地獄の時間が始まっていて、何とも言えない香ばしい臭いが体に纏わりつくのを感じました。ていうか…「ふみよちゃんが来るまでに掃除しておくね」って言ってなかったっけ?何で足の踏み場がないんだよ!!と思わず叫びたくなりそうになりながら、私はまず、玄関から居間に続く廊下に転がる、大量のガラクタを撤去するところから始めました。

「うわー懐かしい。これこんなとこにあったんだ」
「あ、これ探してたんだよね!見つかってラッキー」
「ちょ…すごいもの発見した」

マスクにゴム手袋、ゴーグル、そして汚れてもいいように、着古した中学生の時の体操着というダサい身なりで黙々と撤去作業をしている私の傍で、ガラクタを見ているうちにセンチメンタルジャーニーになってしまったのか、谷崎さんはガラクタを手に取るたびに、どうでもいい思い出を語っては、歓喜の声を上げられました。掃除の度に、壊れかけのレディオ並みに少年から大人に変わる道を思い出して浸っているようでは、片付きませんよね。こんな調子では当然1日で掃除が終わるわけもなく。3ヶ月程、谷崎さんとお会いする日は、谷崎さんのお宅で掃除という、何とも味気のないデートが続きました(毎週お会いできるわけではないので、3ヶ月という長期戦になってしまいました)。

そしてようやく掃除に目処がついた頃。谷崎さんの了承を頂いて、某掃除のプロの会社の方々に、お掃除の依頼をしました。見た目的には普通のお部屋になったとはいえ、根底に住み着いてしまった汚れの除去は、素人には限界があったため、 苦渋の決断でプロにお願い致しました。

そして完全に谷崎さんのお部屋がお部屋として尊厳を取り戻したのは、ここ最近。相変わらず谷崎さんは、何故か捨てずに、謎にペットボトルのコレクター魂を見せつけてはきますが、それでも生ごみなどの放置癖は完治しましたし、使用済みの食器を洗うという技を身につけたようですし、足の踏み場がないほど床に物を散らかす習性も封印された気がしますので、とりあえずお部屋でお茶を飲むくらいはできるお部屋になりました。
 
 「気を悪くしたらごめんね。ふみよゃんって仕事忙しいから、家事とか疎かなのかなって思ってたけど、すごくできるんだね」
「人並みだと思いますけど…」
「そうかな?妹は全然できないよ」
「…」

谷崎さんのお部屋でお茶を頂いている時のことです。ふと谷崎さんが、こうおっしゃいました。

「今度俺の家族と一緒に俺の部屋掃除してくれる?」

それはちょっと困ります。

なんやかんやで色々ありましたが、とりあえず谷崎さんとの摩擦は取り除けました。彼女として、私の対応や言動に至らぬ点が多々あったため、一時は谷崎さんとの仲が険悪になり過ぎて修復不可能かと思い焦りましたが、谷崎さんの気持ちに寄り添う努力を重ねることで、何とか日常を取り戻せました。

しかし正直なところ、不本意な点もありました。谷崎さんに「はっきり言うふみよちゃんは、ふみよちゃんらしくない」と言われた時は、本当にどうしようかと思いましたし、私ばかりが我慢や譲歩していると感じた時は、血の気が引くほど怒りもこみ上げてきました。交際するってお互いが歩み寄るものであって、一方だけがどうこうするものではないはずだと、何度も何度も思い、その度に谷崎さんの言動に失望したりもしました。

ですが…次第に、あまり良くない傾向ではありますが、私の心がけ一つで摩擦が起こらないのならそれでいいと思いました。そう思ってしまうのは、「花も恥じらう時代なんてとうに過ぎ去って枯れているこんなデブスと交際してくださっているから」という気持ちが、どうしても拭えないから。情けないですが、強気の姿勢で谷崎さんにぶつかれません。

婚活をすればする程、交際を続ければ続けるほど、谷崎さんと向き合えば向き合うほど、己の自信のなさが、何故か後ろめたさが、重ねた年齢やデブスの経験値が、私を萎縮させます。どうすれば、この根底にある根暗な気持ちを取り除けるのか…悩みどころです。

今回の「それはちょっと困ります」編は、終始おセンチモードになってしまい、時には皆さまを困惑させてしまったり、歯がゆい思いをさせてしまったかもしれません。私が不甲斐ないばかりに、申し訳ございません。次回からは、気持ちを切り替えて、楽しい記事になるよう書かせて頂きますので、どうか読んで頂けますと嬉しいです。

いつも応援してくださる皆さま、本当にありがとうございます。どうかお体、ご自愛くださいませ。

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