2017年1月11日水曜日

お母さんは心配症。谷崎さん その21。


谷崎さんの「ちわーっす」にも、そろそろ慣れてきた矢先のことでした。

「ちゃーす!お疲れっす!」

元々短縮系だった「ちわーっす」を、更に縮小して「ちゃーす」にされた谷崎さんの真意は不明ですが、待ち合わせ場所に到着した瞬間、谷崎さんから、36歳の私には難易度高めな「ちゃーす!」というご挨拶を頂きました。有難いことに、今回も谷崎さんが、お店の手配など、会の一切を取り仕切ってくださいました。感謝の気持ちとして、ここは少しでも谷崎さんに寄り添う方向でいきたいと思った私は、谷崎さんに倣って「ち…ちゃーす…!お疲れ様っす!」と気持ちアゲめな感じで言ってみました。が、慣れないジャンルのワードに無理して踏み込んだ所為か、強烈に声が裏返るという始末。死を意識する程の、恥ずかしいスタートとなってしまいました。

しかし谷崎さんは、私の裏返った声に、一切触れることはありませんでした。

「お!ふみよさん、めっちゃ元気じゃないっすかー!」
「え?ええ…め、めっちゃ元気です!」
「そんな元気の良いふみよさんなら、きっと好きになってくれると思うんすよねー、今日のお店!」

そうおっしゃって谷崎さんが案内してくださったお店は、スペインバル。お互いお酒が大好きということもあってか、谷崎さんは、タパスを頂きながらお酒をメインで楽しめるお店を、セレクトしてくださいました。

私の中で、パンチが効いた脂多めのがっつりフードとビールの組み合わせは、一生揺らぐことがない鉄板コンビだと思っておりますが、もちろんお酒をメインに、スローなペースでおつまみを頂くスタイルも好きです。思わず私が「タパス好きです、ありがとございます」と言うと、谷崎さんは「だと思ったんすよー!ふみよさんから、タパス的な香りがしたんすよー!」と、フレグランスは汗の臭いですかと疑うレベルで汗かきな私を、持ち上げてくださいました。

色香漂う大人の淑女として、熟す準備を始めたであろう30代後半の一般的なレディー達であれば、この程度のことで、ときめきで擽られて動悸で心が乱れることは、ないかと思われます。ですがご存知の通り私には、乙女ゲームでたっぷり培ったとはいえ、リアルでは応用が効かない知識と、バーチャルな世界のメンズと画面を付き合わせるだけの実践経験しかありません。ですので、私のなけなしの乙女心を狂わすセッティングや、「ここ段差あるんで、気をつけてくださいね」のスマートなエスコート、「ふみよさん、絶対これ好きだと思ったんすよー」という私にトドメを刺すご配慮…。谷崎さんには何の意図もない仕草だとはわかっていますが、ホルモンバランスでも崩れたかと思うほど、私は胸の高鳴りで、動悸や息切れ、脈拍の異常や呼吸困難に陥ってしまいました。

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