2016年12月22日木曜日

お母さんは心配症。谷崎さん その15。


いつになく私は、毎日BLCDとしか吐息を重ねられない36歳独り身の焦りと闇、ってヤツに苛まれていました。

「ちわーっす!お疲れっす!」
「こんばんは、お疲れ様です。本日はわざわざ…」
「いやー!!まさかまた会って頂けるとは思ってなかったっす!この間は本当にお母さんがすみませんでした!」
「いえ…」
「マジありえないっすよね、面談の場所にお母さんが来るとか。驚かせてしまって本当に申し訳なかったっす。俺も最初、ちょ、何でドラマみたいな展開になってんの!?マジで!?俺のお母さんこんなことするタイプだっけ!?ってびっくりしちゃいましたよ」
「そうですね、少しびっくりしちゃいますよね」
「本当にすみませんでした。今日はお母さんに場所とか一切教えてないんで、安心して下さい」

最初だけ付き添って下さった婚活アドバイザーの遠藤さんとお別れした後、まず谷崎さから、先日の件について謝罪を受けました。仕事の都合で、土日に休日が取れなかった私に合わせて、平日のお仕事帰りにスケジュールを調整して下さった谷崎さんからは、仕事帰りの男の色気と言いますか、仄かに匂い立つ汗とフェロモンのようなものを感じました。現金なもので、働く男の香ばしい匂いに弱い私の乙女心は、一瞬グッと華やぎましたが、「ふみよさんにまたお会いできるって話したら、お母さんめっちゃ喜んでるんすよ〜」と言う谷崎さんから、谷崎さんのお母様がカーニバル状態で喜ばれているというのを聞き、ピンクになりかけていた気持ちが、少々萎みました。

「とりあえず飲みにでも行っときます?俺、お店予約してるんで!」
「予約して下さって、ありがとうございます」
「全然余裕っすよ!ビール攻めなお店なんすけど、大丈夫っすか?ふみよさんからビール好きって聞いたんで、これはドイツビールとドイツソーセージしかないっしょって思ったんですけど…」
「ドイツビール大好きです!ビールとソーセージは、かなり合いますよね!大好きです」
「マジっすか?俺も大好きっすよ!もうマジヤバいっすよね!」

といった会話を繰り広げながら、谷崎さんが予約して下さったお店に向かいました。道中、谷崎さんとはずっと、「ソーセージから溢れ出る肉汁が喉を開き、ビールの旨味を一際引き立たせる」的な話をしていたのですが、私の「口一杯に広がった肉汁が、喉元でビールを手招きして合わさる瞬間がたまらない」という考えに、「マジっすか?俺も実はそれ、めちゃヤバいって思ってたんすよ!」と同調して下さったり、恥じらいながら「子供っぽいって言われるんすけど、俺結構ポテトも好きで。ビールとポテトの組み合わせも、マジヤバいんすよね!」と、 ポテトへの愛も語って下さいました。

谷崎さんの口調は、少々プロテインが含まれ過ぎている、体育会系なのでアレですが、私のどんな下らない話も、嫌な顔一つせずに掬って会話を広げて下さるので、お話をしていてとても心地よく、楽しいなと感じました。お店に着くまでの間、一度も会話が途切れることなく笑っていられたのは、谷崎さんの話術のお陰です。これは見習うべき姿勢だなと、私は心を改めて、お店に入店しました。

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