2017年12月10日日曜日

それはちょっと困ります。その24。


見知らぬ電話番号は、執拗に私を追い詰めていきました。

基本的に全く身に覚えのない電話番号は、全てシャットダウンするので、当初は見知らぬ電話番号からの電話は、スルーするつもりでした。しかしその不信な見知らぬ電話番号は、切れては鳴り鳴っては切れ…のループ。留守電に繋がった途端切れ、間を空けずにまたかけてくるという、ある意味粘着質のある陰気な電話でした。

とはいえ、ここまで間髪入れずに電話をかけてくるということは、絶対に私に用事があるということでもあります。もしかしたら、谷崎さんかもしれない。携帯が壊れて、公衆電話からかけているのかもしれない。今思えばあまりあり得る話ではありませんが、何故か私はこう疑いもせずにこう思いました。そして次のコールが鳴った瞬間、私は躊躇いもなく、通話ボタンを押しました。

「もしも…」
「あ、ふみよさん?私です、谷崎妹です」
「あ…こ…こんにちは…(拍子抜けしました)」
「突然すみません、兄から電話番号聞いて、かけてしまいました。ご迷惑でしたか?」
「いえ…大丈夫です」
「今お時間大丈夫ですか?」
「ええ…どうかされましたか?」

ちょ…谷崎シスターかよ。不謹慎ですが、思わずそう思ってしまいました。谷崎さんだと信じて疑わなかった私は、電話の相手が谷崎シスターだとわかった途端、力み強張っていた全神経の力が抜け、肩透かしを食らいました。気が抜けた私はソファーに腰掛け、気持ちをほぐしながら、谷崎シスターの用件を待ちました。数秒の沈黙の後、谷崎シスターは言いにくそうに、躊躇いがちに、「こんなことを言うのはよくないって、わかってるんですけど…」と切り出し、こう続けました。

「この度は兄が…ごめんなさい。兄に話を聞いたのですが、兄の身勝手さに腹が立ったのと、ふみよさんに申し訳ないなって思って、思わず電話をしてしまいました」
「ふみよさんの性格から、ふみよさん自分のことを責めている気がして…。ふみよさんは悪くありません。兄の自己中っぷりが情けないです」
「私が謝るのもどうなのかなって思いますが、でも謝りたくて。本当にごめんなさい」

そしてこう、言われました。

「もう兄に愛想をつかしているかもしれませんが、どうか兄のことを、見捨てないでください。お願いします」

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