2017年12月8日金曜日

それはちょっと困ります。その23。


「今日はもう、お互い話さない方がいいね。ふみよちゃん、今日は帰って」

谷崎さんの家を出た後の外の空気は、いつも以上に綺麗で、清々しく感じました。何故か無性に息苦しさを感じていた私には、とてつもなく空気が美味しかったですし、涙が出る程、有り難みを感じました。

ところで他人のお部屋を、ましてや彼氏のお部屋をこう言ってはアレですが、谷崎さんのお部屋は、相当なレベルで腐敗していました。読んでくださる方の中には、大げさだと思われる方もいらっしゃるかと思いますが、谷崎さんのお部屋は汚すぎて、謎の生物が育っていてもおかしくない空間でしたし、闇がこびり付いていました。

しかし私は、汚さよりも別なことが思考を占拠しており、思わず声をあげて泣きたくなるほど、やるせない気持ちでいっぱいでした。ヘドロに侵されているようなお部屋に、平然と住んでいる谷崎さんには困惑させられましたし、あそこまで谷崎さんがズボラだとは思いませんでしたが、それよりも「揉める原因は、普段言わないふみよちゃんがはっきり言うようになったから」と指摘されたことに、ダメージを受け、HPが軽く0を下回っていました。

痛い心境を必死で宥めながら帰宅しましたが、電車の中で「自分ではそんなつもりはなかったけれど、きつい言い方をしていたのか」、「私の物言いで谷崎さんを傷つけていたのか」、「はっきり言ったら壊れる関係って何だろう」、「限度はあるものの、言いたいことも言えない交際って大人の交際なのだろうか」…などと考えていると、どうしても目尻の奥に涙が溜まりそうになり、堪えるのがやっとでした。私はどちらかと言えば、泣かない我慢強さを備えているタイプでしたが、谷崎さんと衝突すると、何故か涙腺が緩んでしまいがちです。

谷崎さんのことは好きですし、これからも交際を続けていきたいですし、将来的に人生を共に歩めればいいなと思っています。

だからこそ、より良い関係を築けるように、更なる高みを目指すために、次なるステップへ共に進めるように…そんなお互いを高め合い、成長していけるような交際をしたいと思っていますが、今は何をしても衝突。そしてその摩擦は、全て私の言動が招いている…そうです。もう摩擦はいやです。

明日、「次のお休みに一緒に掃除しよう。まずは掃除用具を買いに行こうね」って連絡しよう。そんなつもり全くなかったけど、あまりはっきり言い過ぎるのは、やめよう。

そう新たに決意を固めている時でした。見知らぬ電話番号から、電話があったのは。

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