2017年6月7日水曜日

腐がバレた日。その12。


BL小説を、「ワンランク上の段階へ己を上昇させ、より充実した生き方を学ぶための指南書です」と言い張るには、無理がありました。

「え…これって…」

私のオタクの花道を確固たるものにしてくれたのは、BL。BLが私の人生を華やかに、そして刺激と快感、興奮を与えてくれました。日々の糧であり、私の永遠のバイブルです。ですから、私はBLが大好きな自分を、決して恥じたことはなく、むしろ誇りに思っています。

しかし、思わず、戸惑い学んで汗を流して…と口ずさみたくなる程、美青年が切なく絡み合う挿絵のページでフリーズ中の谷崎さんの表情は、戸惑いと困惑で歪んでいました。「お願いだから早く閉じて!!物語の佳境のシーンで、フリーズ的な羞恥プレイなんて求めてない!!」と叫びたい一心の私の隣で、心なしか谷崎さんは、震えてもいらっしゃいました。先程の腹痛が再発したから、谷崎さんは震えているんだと思いたかったですが…思えませんでした。谷崎さんは私に全身で強く、現状に狼狽えていることを宣言されてきました。

「これ…なに?」
「BL…(小声になってしまいました)」
「ふみよちゃんって、同性愛者に関する社会活動とかしてるの?」
「え…?」
「この小説ってゲイの話なんだよね?社会のために、勉強してるの?」
「…」

ヤバい、どうしよう。谷崎さんは本気で、OTKには一切免疫がないんだ…。

私は、眩暈で立っていられなくなり、ヘナヘナとソファーに腰を下ろしました。おそらく、前代未聞の衝撃を受けたのでしょう。谷崎さんは未だ思考が次の行動に向けられず、立ち尽くしたままでした。その動揺している谷崎さんの横顔を見て、知らなくていい世界の扉を谷崎さんに見せてしまったことを、本当に申し訳なく思いました。

アンダーグランドな世界とは無縁、太陽の下で光を一身に、浴び続けてきたパリピ系の谷崎さんに、一から十まで乙女の卑猥な妄想事情を説明するのは、骨がいることでした。いきなりディープな話は際どすぎるし、かと言って谷崎さんの性格上、その場凌ぎの逃げ腰の説明では通用しないし…考えれば考えるほど、私は緊張と恐怖で、汗が止まりませんでした。

「社会活動は一切していません。これは私のバイブルでして、より良い生活を送るための手引書と言いますか…」
「??」
「例えば谷崎さんが、ドラゴンボールをお好きな気持ちと同じで…」
「ドラゴンボールにこんなシーンないよ」
「…私はボーイズラブが大好きなんです!!」
「え?」

「だから私は、ボーイズラブが大好きなんです!!」と告白した瞬間、私の目に映った谷崎さんは、引きつっていました。

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