2017年4月21日金曜日

そんなヒロシに泣かされて。照焼さん。その4。


照焼さんの綺麗な瞳が私に、「キモいデブは即刻お帰り下さい」と言っていました。

伊達に36年間、キモいデブスを背負っているわけではありません。この世に生を受けて以来、数え切れない程、私は、「群れて集団にならなければ強気になれないボーイズ&ガールズ」達から、「デブは早く出荷されろ」などといった軽蔑や哀れみの視線を浴びてきましたし、「お前まだ養豚所行ってなかったの?」的な侮辱のお言葉を頂いたことも多々あります。幼い頃は「デブスは生きてはいけないのだ」と傷つき、本気で人としての人生を終えて、新たに豚として養豚所に引っ越そうと思ったこともありますが、年を重ねて慣れてしまった今は、別にこの程度では、痛くも痒くもありません。

しかし開始2秒でハートを打ち抜かれた、某乙女ゲームキャラにいてもおかしくない、ジェントルマン照焼さんとなると、話が違います。お会いした瞬間から、「ヒロシな照焼さんになら、秒で騙されたい…」と思い、私は子宮を熱くしていたわけですよ。そのイケてるお方から、言葉なくとも面と向かって、「キモいデブは即刻お帰り下さい」と蔑視の表情を突きつけられた私は、ガチで心の底から再起不能になりました。

照焼さんが奏でるエイトビートの貧乏ゆすりの振動は、私の肛門に直撃。照焼さんのデブスを軽侮する眼差しは、私の視界を打撃。照焼さんに軽視され鼻で笑われた私の心は、衝撃…でした。

「私は公認会計士として企業に勤務しておりますが。ふみよさんのお仕事は…」
「看護師です」
「お勤めはどちらですか?」
「大学病院で勤務しております」
「そうですか。それはご苦労さまです」
「いえ…」
「何故看護師に?何かビジョンがあって、お仕事を続けられていらっしゃるのですか?」
「ビ…ビジョン…?」
「え?お持ちではないのですか?」
「…」
「何も考えてらっしゃらないようですね。明確なビジョンもないのですか?それでは、セルフアクチュアリゼーション…つまり自己実現もできないでしょう」
「…」
「明確なビジョンを自分のマインドの中に置き、常日頃からベストエフォートをコミットしていくビヘイビアー(語尾があがっていました)、これが私のモットーです」
「はい…(コミットってライザップ…)」

私の目の前には、聞き覚えのない壮大な横文字の世界が広がっていました。かろうじて知っていた「コミット」のお陰で、眩暈に苦しむことなく頑張れたものの、私には難しすぎてさっぱりでした。

「自己実現って…」
「え…ご存知ではないのですか?」
「…」
「簡単に言うと、自分の仕事においての結果や過程に満足することです(ため息混じりでした)」
「ありがとうございます…」
「いえいえ…」

辛辣さを増す照焼さんに、返す言葉がありませんでした。

「行き詰まった時なんて、肩の力を抜いて身の回りを見渡すと、意外と有用なサジェッションが、どこにでも転がっていたりするものですよ。既存のスキームに囚われることなく、フリーダムに、コントリビュートしていけたら良いですよね…」
「ファ…ファビュラスなライフを…送りたいですよね…」
「は?」

照焼さんに倣って、私も横文字を言おうと思い、苦し紛れに叶姉妹の「ファビュラス」を使用してみましたが…無理でした。

この時私はおこがましいですが、照焼さんのように、常時知的な雰囲気をまとっている方ではなく、生まれた時からどんぶりめし的な、炭水化物を思わせる言葉を豪快に言ってくださる方と、向き合いたいなと感じました。

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