2017年2月11日土曜日

お母さんは心配症。谷崎さん その31。


完落ち、しました。

「はい…どうぞよろしくお願い致します」

自然と、そう言葉が出ました。電話越しから伝わる谷崎さんの吐息を浴びて、とうに沸点をオーバーして胸熱になっていた私は、自身の激しい動悸で乱心。思考を巡らせる前に、気づけば吐いた息が、言葉になっていました。そして吸った息で、谷崎さんによろしくお願いしていました。

「こちらこそ、よろしくお願いします」

はっと我に返った私の鼓膜を劈いたのは、谷崎さんの若干気持ちアゲめな、早口で上ずった声でした。目の前に迫った現状を自覚した途端、電話を持つ掌が、プリングルスのTシャツがへばり付く背中が、もちろん脇が、得体の知れない感情でいっぱいいっぱいになった汗で、濡れまくりです。

谷崎さんに「つーことで、早速次会う日を決めてもいいっすか?」と聞かれ、「はい」と言ったつもりが「ヘイ」になってしまったり、「土日が休みの時あります?」の問いに、「今月はありません」と言うつもりが「ウィッス」になってしまったり… 乾いた口内の所為で、私はうまく話せませんでした。

「また連絡します。仕事、頑張って下さい」
「お疲れ様です、谷崎さんもお仕事頑張って下さいね」

次回お会いする日程を決めて電話を切った私は、その瞬間に一気に体の力が抜けてしまい、ローソンで購入したからあげクン片手に、ソファーに埋もれるように倒れてしまいました。体の力が抜けても、からあげクンを食べる余裕はあるのかよという感じですが、精神的にもデブの私は、とりあえず脂身を補給しなければ、自我を保てないのです。飲み込むようにからあげクンを貪った後、確か興奮を抑えるために、インスタントラーメンを油そば風にして、掻き込んだ気がします。

こうして、谷崎さんと交際する次第となりました。

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